️本当の空でもなかった ~ 安達太良山
2001/10/21

学生時代の山仲間4人で出かけた安達太良山。前日からのキャンプがS君とT君と私。翌日に自転車登山を試みるM君が最後に合流し、車で帰京という混成の企画だ。途中で別になるため、麓で、山中で、携帯電話が大活躍、一昔前なら大層なトランシーバー持参の分派行動も、今では携帯電話で代替できる。もちろん電波状態の悪いところもあるが、尾根に出れば大概は圏内、メールで送っておけば、リアルタイムでないにしても、パケット通信で十分に連絡の用は足せる。街ではほとんど使わない携帯電話の有効性を山で実感した。

20日夜に泊った福島県民の森キャンプ場は、温泉付きの素晴らしい施設。当初宿泊を考えていた、くろがね小屋が満員でアウト、「ここなんかどう」と提案したのだが、あそこまでいいとは…

福島県民の森は別名フォレストパークあだたら、フリーサイトと車が横付けでできる個別サイトがある。広くてフラットな芝生、木製のテーブルセットはあるし、電源まで用意されている。食事のときには暗くなっていたので、こんなことなら照明を持っていくべきだった…

もちろんトイレは水洗。炊事場は学校の家庭科室のようにきれいだ。何と、コインランドリーにシャワーまであるぞ。そして、管理棟には、露天風呂付きの温泉。かなり夜は冷え込むので、寝る前に一風呂、暖まる。無料。テントサイトの基本料3000円+1人あたり600円に含む。

土曜日は車でのキャンプ場入りだけなので、地元のスーパーで何やかやと買い込んで豪華な夕食。秋刀魚の刺身、子持ちシシャモ、鶏鍋に生牡蠣を追加。

安達太良山は東側の二本松方面から見ると、たおやかな姿なのに、西の会津側には爆裂火口があり対照的だ。登りはじめの野地温泉はちょうど紅葉の盛り。すぐに辿り着く土湯峠からは稜線歩き。鬼面山、箕輪山と進むにつれて、吾妻小富士や一切経山などが見えてくる。結構風があって、やはり冬の足音が近づいて来ているのだろう。薄曇りで、最高の天気ということでもなかったが、まあ、雨男の割には恵まれた空模様。同行者のお陰か…

安達太良山火口原のパノラマ、右手奥は磐梯山 (ダブルクリックすると拡大しスクロール、クリックでもとに戻る)

鉄山をすぎると爆裂火口の凄まじい眺めと臭い。そこからは安達太良山までは近い。北の稜線は人も少なかったのに、このあたりは大混雑。麓からのゴンドラがあるから当然かも。我々も軟弱路線で下りは機械力を使う。何しろ中年、登りよりも長い下りが鬼門。

定番、下山後の一風呂は岳温泉の公衆浴場。300円と安いが、混み合っていて山の湯という雰囲気はない。

行動中ずっと携帯メールで連絡を取りあっていたM君、前夜は二本松に泊まり、早朝からは自転車で奥岳温泉から安達太良山を往復。立派な登山道だけど、それでもマウンテンバイクでとは恐れ入る。今回の記事も彼のポタリング(自転車散歩)のホームページを飾ることだろう。

土曜日の朝、カミサンに、「これから車で一泊の山登りに行くよ」とメールしたら、何を勘違いしたのか、「げー!?車の中で寝るのー。考えただけで酸欠状態。うっ、く、く、くるしー」 なんてアホな返事が返ってくる。テントに決まっているだろう(まあ、同じようなものか)。

「安達太良山って福島県?会津若松?行きたいなあ」、うちのカミサン、最近幕末史に関心があり、関係書を読みあさるばかりか、京都にも足繁く出かけている。家にはアーネスト・サトウ著の「遠い崖」という大著まであった。

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