️これが最初のひとしずく ~ 笠取山
2002/6/8

東北の吾妻山だとか、奥日光とか那須とか、山梨の茅ヶ岳という話も出て、仲間と山登りに行くとなると行き先がなかなか決まらない。今はメールという便利なものがあるので、しばらく前から毎日やりとりしている、それ自体が結構楽しいものだ。

それで、結局のところ、奥秩父の笠取山ということになる。今回は三名、S君とM君。JRのホリデーパスで行けるところまで行って、そこからレンタカーという初めての試み。これは帰路の渋滞回避に絶大な効果、おまけに電車だからビールも飲めるとくる。

車で山奥の林道に分け入るのは私の得意技(町中では取り締まりもあるし…)なので、もっぱら山道は私の担当。塩山から柳沢峠を越えて、作場平という登山口へ。

奥秩父らしい深い森の中の道を辿る。静かな山歩きと言いたいところだが、蝉の鳴き声がうるさいほど。尾根に達したところにある笠取小屋は建替え工事中。ここからは笠取山まで1時間足らず。

笠取小屋から少し北に行った小さなピークは三つの河川の分水嶺のようで、立派な標識がある。富士川、多摩川、荒川、この三つの川は合流することなく海に出る。「槍の穂先でコキジを打てば、高瀬・梓の泣き別れ」という「アルプス一万尺」の替え歌を思い出してしまった(「コキジを打つ」とは山男の隠語で「オシッコをする」ということ)。ちなみに、槍ヶ岳から北に流れる高瀬川と、南に上高地に向かう梓川は、安曇野で合流し犀川となる。

「瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢わむとぞ思ふ」、あっ、こりゃ崇徳院か。

笠取山への最後はかなりの急登、しかしそれも15分ほど。山頂付近は、石楠花や山ツツジが結構咲いている。山頂直下の水干(みずひ)というところは、多摩川の最初の一滴がしたたり落ちるところという。石垣などで整備されている。我々の行ったときには、水が落ちている感じはしなかったが…。それも、時期によるのだろうか。

帰りはレンタカーを返す時間が気になったが、途中の「大菩薩の湯」に速攻で入浴。市外在住者は650円。

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