インフルエンザ狂想曲 ~ 意気地のないのは?
2003/11/5
「インフルエンザの予防接種って、診療所でやってもらえるんですか?」
「…」
「あっ、そうですか。じゃ、11月になったら行けばいいのね」
「…」
隣の部のW部長が大声で電話していた。そう言えば…
「Wさん、ウチも今年は予防接種を受けるように、厳命されているんですよ」
「そうかあ、君のところも受験かあ。いよいよ臨戦態勢だなあ」
「本人が受けてりゃいいと思うんですけどねえ。」
何日かの後、たまたま歯科の定期点検で出向いた診療所、窓口の看護婦さんに訊いてみた。
「インフルエンザの予防接種、そろそろですかね?」
「はい、11月になったら受けてもらったらいいですよ」
「申込みしておく必要があるんですか?」
「問診と診察がありますから、できれば二人で来ていただけたら…」
「えっ、二人?」
「お薬が二人分入っているんです。一人だと足が出てしまうんです」
「へえー、そうなんですか。ところで、おいくら?」
「薬代と注射器代などあわせて、1500円いただいています」
「おっ、安い!街中のだと3000~5000円と、カミサンが言っていましたよ」
予約した11月最初の水曜日、W部長と連れだって社内の診療所に。渡された説明書を見ると、恐ろしいことがいっぱい書いてある。
問診票に記入し、先生の診察、それから処置室で看護婦さんが注射、確かに一瓶の薬を二本の注射器に分けている。「痛くないように、打ってくださいねえ」と、子供のころから注射が大嫌いな私は、優しい看護婦さんに懇願。
ようやく予防接種が終わり、私の姿を見るやいなや、「おいおい、そんな時間かかるのかよー。おっかねえなあー」と、W部長。普段は強面の人がマジに言うから何とも面白い。
私以外の家族三人が予防接種を受けたのは、それから数日後。
「なんぼやった?」
「一人2700円、小学生は2500円」
最初に予約した医院は3000円だったので、そちらをキャンセルして乗り換えたとのこと。ふーむ、ここにも市場原理。
「痛たかったやろー」と次男に訊くと、「へっ、別に」なんて。意気地のないのはオヤジだけか。