奈良・八尾、山越えバリエーション ~ これも気晴らし
2004/4/25

2月からこのかた、奈良と八尾を往復する回数が増えた。父親の具合が悪くなって、病院への往復が週末にのパターンになってしまったからだ。回数が重なると同じ道を走るのにも飽きてきて、気晴らしを兼ねてバリエーション・ルートの開拓を始める。

奈良市の西の端に住む私が、父親のいる八尾まで通う道は、捜してみると色々とある。
 オーソドックスなルートは、(1)生駒山を貫く第二阪奈道路を抜け、国道170号線バイパス(外環状線)を南下するもの。これは、もっとも速いルートですが往復の有料道路代がかかる。
 それをケチるなら、(2)従来からの山越えの阪奈道路。第二阪奈道路の開通後は交通量も減って、走りやすくなった。
 しかし、このあたりだと、ありきたり。(3)国道308号線の暗峠越えという古代からの道もあるが、これは急傾斜かつ対向もままならない危険ルート。一度走って二度と通るまいと思った道だ。
 さらに研究すると、(4)十三峠越えという道がある。これは奈良県平群町から大阪府八尾市に抜けるルート。比較的道幅もあり、眺めも素晴らしい道だ。奈良側のなだらかな傾斜を登り切った峠からは大阪平野が一望。少し大阪側に下った水呑地蔵からも展望が開け、この新緑の季節、ちょっとした山岳ドライブが楽しめる。

さて、さらに進んで、(5)生駒山系を東北から南西に袈裟懸けする信貴山越え新ルートを開拓した。南生駒駅に近い住宅街にあるお気に入りのタコ焼き屋さんで、一舟18個350円を買ってまずは腹ごしらえ。南下して平群町までは(4)と同じ。最近近鉄が宅地開発している東山駅から西に伸びる立派な道で龍田川を渡る。そこから生駒山の中腹まで駆け上る。

山の中腹には、おっとびっくり、これまた立派な道路が南に続いている。これが全国各地で見かける広域農道、工事が完了せず一部通行止めだったこの道が延びて利用価値が高まった。麓の道は行楽シーズンには渋滞も多いのに、広域農道はそんなものとは無縁。こちらは国土交通省の所管じゃなく、農水省の所管。無駄と言えば無駄、縦割り行政のなせる技だろう。切り通しあり、トンネルあり、道路橋あり、中腹の捲き道だから当然だが、これで地元土建業者が潤っているのだろう。日本の構造的な問題が人目につかぬ山中にも存在している。

信貴山朝護孫子寺の参道脇を通過すると、「信貴山のどか村」という農業公園、晴天の休日、家族連れで賑わう。そして、今度は柏原市の霊園と斎場、その先には関西電力の変電所、山の中にも(山の中だから)色々な施設があるものだ。

最後は柏原のぶどう畑の中を、一気に大和川に向かって下る。そこからは父親の病院まで一走り。奈良から八尾まで、ただの一度も国道を走行することなく山越え。渋滞はないけど、ヘアピンカーブもあるし、エンジンブレーキを常用。山登りで林道マニアとなった私、またの名を人間カーナビ、けものみちの帝王!

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