青垣の山、龍王山 ~ 山城跡に登る
2005/6/5

お昼前からちょっとハイキング、1時間ばかり車を走らせて、今年三度目の長岳寺へ。隣のトレイル青垣の駐車場に置いて、龍王山(586m)を目指す。片道1時間半ほどの行程なので、半日コース。前回の山登りから日数も経っていないので、体の調子はいい部類か。さっさと歩いて、日曜の午後のアスレチックという趣向。

ここは地元の天理市や近鉄がハイキングコースとしてPRしているが、あまり人気が出ている訳じゃなく、歩いている人はわずか。里山と言ってもいい山なのに、けっこう大和盆地側の斜面は急だ。そりゃ、ここに山城があったのだから、険阻でなければ意味がないか。

薄曇り、暑くはないものの、そこそこの勾配、展望が得られない林の中の道を登る。ところどころには花崗岩が露出し、岩の上を行く。龍王山は二つのピークがあり、それぞれに戦国時代の城跡がある。北側の城跡に達し、そこから南の城跡に向かう。三角点は南のピークにあり、そちらが少し高いもよう。そのせいか、北城跡を訪れる人は少ないようで、山頂の平坦地は草むしている。ここからも大和平野とその向こうの二上山から金剛山に連なる山並みが望める。直下にあるのは景行天皇陵。静かな山頂なもので、道の真ん中でヤマカガシが長くなってひなたぼっこをしている。危うく踏んづけてしまうところ。体は小さいが、こいつも毒蛇の端くれだ。
 南城跡はもう少し開けていて、眺めはこちらのほうがいい。地面が露出しており、家族連れがアリの巣をいじって遊んでいる。北山城で蛇と遊んだほうが面白いだろうに。

下りは別ルート、長岳寺奥の院を経て龍王山古墳群を抜け出発点へ。トレイル青垣でもらったパンフレットでは数百の古墳が山道の周りにあってと書かれていたが、どうもそれらしいものは見あたらず。よくよく見れば、両側の林の中に直径5mぐらいの小山が散見される。これが、そうなのか。山の斜面の瘤にしちゃ同じような大きさで不自然。ただ、小山の上にも樹木があるだけに、うっかりしていると気づかない。それだけ古い時代のものなんだろう。学術調査は進んでいないようだ。

このハイキングコースの道ばたには、いろんな石仏があって楽しませてくれる。よく見るとなかなかユーモラスな表情をしている。大きいもの、小さいもの、はっきりした表情ものもあれば、かなり摩耗しているものも。里山歩きはこんな楽しみもある。

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