大晦日のテレビ…なに観ました?
2006/1/1

大晦日の朝まで仕事があり、家に帰ってお掃除、ちょっとゆっくりしたら、もう日が暮れて…

食事のとき、テレビをつけたら大晦日恒例の国民的(?)番組、親と一緒に過ごす年末のときは、当たり前のように観ていた番組だけど、世代が替わった今、もうそんな慣わしはどこかへ。あの番組、ほんとうにもうやめた方がいんじゃないだろうか。

視聴料問題が深刻化しているなか、かなりの経費をかけて製作している番組だろうし、民放で十分な芸能番組・バラエティ番組を公共放送(?)でやる必要など、テレビ草創期ならいざ知らず、いまや限りなくゼロに近いかも。

世間では液晶だプラズマだとかで、薄型テレビの売れ行きはいいようだが、それと裏腹に観たい番組がどんどん減っている気がする。音楽はライブに勝るものはないし、残るのはスポーツ中継ぐらいしかない。でも、これは自分が歳をくってきたせいかな。

お酒を飲みながら何気なく件の番組がかかっているのを眺めていたが、さすがにカミサンやこどもも飽き飽きしたらしく、すぐにチャネルをチェンジ。殺伐とした格闘技なんてイヤだし、消してしまおうかと思ったとき…

BS1の番組に引き込まれてしまった。19:00から22:00の時間帯に放映された二つのドキュメンタリー番組。長男と一緒に最後までつきあってしまった。

「ラムズフェルドの戦争~米国防総省の内幕~」

テロとの戦いを標榜してイラク戦争を引き起こした張本人、ネオコン国防長官ラムズフェルドの軌跡を描くドキュメンタリー、あれは何のための戦争かという疑問が改めて湧いてくる。

「なぜアメリカは戦うのか」

第2次世界大戦で誕生し冷戦で巨大化したアメリカの軍産複合体が、政治・経済に与える不気味な影響を抉り出す内容だ。1960年のアイゼンハワー大統領の退任テレビ演説に、既に制御不能の軍産複合体への警告が含まれていたというのだから驚きだ。その後のアメリカの戦争は、軍産複合体が儲けるために仕掛けられたのが本質だという。

これらのドキュメンタリーは再放送のようだが、バカ番組の裏で(逆に言うと注目だけはされるバカ番組の裏だからこそ)、NHKもよくまあこんな凄い内容のものを放映したなあというのが率直な印象。ドキュメンタリーで描かれるアメリカの権力機構の醜悪さに暗然とするとともに、こんな番組を製作する人たちも国内にいるということで、アメリカの懐の深さを感じる。

NHK自らもこのような視聴料支払に値する番組を作ってほしいものだ。

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