市内の山に登る ~ 都介野岳
2007/7/16

二週連続でミニ山登り、二つ足しても一日の山歩きに満たない時間と行程だが、まあ、それも、休日の気晴らし。で、今回向かったのは住んでいる奈良市の山。とは言っても、少し前までは都祁村、平成の大合併で奈良市に併合されたわけで、ずいぶんと市域が広がったものだ。

お昼近くに車で出発、天理からタダの高速、名阪国道に入る。針インターを降りて少し行くと、田圃の向こうに都介野岳の形のよい姿が見える。
 奈良県の郡部には意外なところに農免道路という名の国道並みの道が走っていて、抜け道として利用価値が高い。国土交通省と農林水産省、道路行政がバラバ ラで無駄といえば無駄なことだが、農業用は揮発油税免除の名目で作られる道なので、納税者としては利用させてもらってもバチはあたらないだろう。この道の脇、南之庄という集落にある空っぽの駐車場に車を駐める。向かい側の工場の従業員用のよう。

奈良盆地から名阪国道はかなり高度を上げる。山間部に違いはないにしても、このあたり、けっこう平地が広がる。すでに標高は500mほどなので、目指す都介野山(631m)はひと登り。いちおう、ハイキングコースになっているようで、きちんと道標が整備されている。麓の田圃にはいっぱいに水が張られ、青く伸びた稲の根本で蛙が賑やか。それを狙う蛇の姿もたくさん。

役行者の祠が途中にあったから、修験道の開祖はこんな低山にも足跡を残しているのか。その祠あたりから急登になり、しばらく行くと山頂。生駒山あたりまで見通せるという景観図が置かれているが、あいにくの曇り空、晴れていても木々の間にからの眺めになり、大展望という訳にはいかないだろう。ここで、お弁当。

頂上から別ルートで下山、そこは古墳群のようで、ちょっとした公園になっている。立入禁止でないということは、皇族のものでははなく豪族クラスのものか。奈良はどこに行っても古墳だらけ。ここも、目立つもので三つ、その他多くの古墳が集中しているようだ。三陵墓西古墳の後円のてっぺんで昼寝していた犬が私の姿を見て、眠そうな目を開ける。のんびりしたもの。後円の向こうには都介野岳が重なる。

近くの甲岡という集落にある都祁水分神社(つげみくまりじんじゃ)に立ち寄る。木津川(淀川)と大和川の分水の位置にあるということだろう。鳥居の奥に長い参道が続く立派な社。本殿前の狛犬は長い年月を感じさせる。鎌倉時代のものらしい。神社の起源は天平とのことで、ほぼ1300年前か。奈良に住んでいると、古いものには驚かなくなる。あと三つ、奈良県には水分神社があり、吉野、宇陀、葛城ということのよう。

古墳のてっぺんにいるころから、雲行きが怪しくなってきて、車に戻るころにはポツポツと。帰り道、針インターの道の駅にある都祁温泉(プールも併設だが、値段の割には大したことはない)に浸かって、帰路を辿るころにはワイパー最速でも前が見にくいほどの大雨。家に戻ったら、出る前に干した洗濯物が悲惨な状態に。とほほ。

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