真夏の花見 ~ 伊吹山
2007/8/26

8月最後の週末、今年の猛暑で夏バテが二度も来て、気力は今ひとつ減退気味、家にくすぶっていても好転はないということで、ドライブと山登りを兼ねたエクスカーション、伊吹山まで遠出した。この日の走行距離は350km、奈良からの往復で道路公団の有料道路は一切使わず一般道の走行、自分でもよくやるよという感じ。

伊吹山のドライブウエイが往復で3000円、なので他は節約モード、「せこー」とカミサンに言われたが、何のなんの、渋滞なしの裏道づたい、伊吹山で遊んで、湯ノ山温泉に浸かって、6時には帰宅だから、退屈極まる高速道路を使う必要もない。往きは信楽から湖東を307号線、帰りは伊勢の巡見街道306号線と、鈴鹿山脈の西と東を走る。老眼で地図も見にくくなったので、そろそろカーナビ導入適齢期だけど、昼間のドライブ、まだまだ マップリーディングで凌げるぞ。

伊吹山(1377m)は、セメント会社の採掘やスキー場で中腹から下は痛々しい姿だが、山容そのものはなかなか立派。「そのままに月もたのまし伊吹山」という芭蕉の句碑があったが、山腹が削られていない江戸時代なら、名月の助けを借りなくとも、自ずから秀峰ということなんだろう。山頂に立てば美濃と近江を振り分けに見て、麓が関ヶ原というのも納得できる。鈴鹿の山との間の狭い谷間に雪が流れ込む気象変化の激しい土地というのも地形を見れば一目瞭然。

伊吹山には、昔、日帰りのスキーに来たことはあっても、てっぺんに登ったことはない。この季節、高山植物が百花繚乱、との新聞記事を眺めて、3000m級の日本アルプスでもないのに、ちょっと誇大広告じゃないのという気持ちはあったが、行ってみて、なかなか、これは見事なものだ。



ひと回り約1時間、山頂お花見周遊という感じ。ちょっと時期的には遅いが、それでも高山植物の種類の多いこと。まさか栽培しているはずはないし、遊歩道以外は厳しく立入を禁止しているお陰か、お花畑はずいぶん綺麗に保存されている。足の便がよい百名山、いろんな人がやって来る訳で、放っておくと絶滅のリスクが高い。昔はどうか知らないが、相当に注意深く管理しているようだ。


頂上では何やら賑やかなアナウンスが流れていて、下から駆け上ってきたランナーが次々とゴールインしている様子。放送局のスタッフのような人が、インタビューしている。登山マラソンでもやっているんだろう。走る人はご苦労なこと。
 家に戻って調べてみたら、地元の米原市が主催する「夢高原かっとび伊吹」というイベントのよう。標高差が1157mというのだから、これはかなりのもの。それでも優勝者は1時間を切るらしい。麓はロードレース、中腹のスキー場あたりまでは車道もあって、狭い登山道をひしめき合ってということにはならないから、登山マラソンのコースとしては好適なんだろう。しかし、8月の昼間、9:40スタートで南斜面、コースの半分は木陰がないというのはあまりに過酷。下手をすれば死傷者が出てもおかしくない。このルート、暑さを避けた夜間登山が昔から盛んだ。そういえば、前日、7:00スタートの世界陸上大阪大会のマラソンでもバタバタとランナーが倒れていたし。

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