堂山再訪 ~ as I recommended
2010/3/27

今のところ今年の花粉はひどくないし、雨が続いた後だし、ハイキングに行きたがっていたカミサンを連れて、この時期には珍しく山登りに。この前、びわ湖ホールの帰り道に、「あっちに見える低い山はな、堂山とゆうて400mもあらへんけど、これが登ったらけっこう面白いんやで」と話したのが、さっそく実現。

私は雨具から炊事用具まで放り込んだザックに山靴の完全装備、カミサンはといえば空身に運動靴のお散歩スタイルで、珍妙なコントラストである。まあこんなもの。瀬田川支流の天神川沿いの道に車で分け入り、前回と同じ鎧ダムへの登り口に駐める。ゆっくりした出発だったので、既に車が何台か。

川を渡って対岸の登山道に取り付く。沢筋もそうだが、登り切ったところ、明治中頃に造られた鎧堰堤もここ数日の雨で、前よりも水量が多いようだ。まあ、12月と3月、季節の違いもある。このあたり、江戸時代には皆伐されて土砂の流出が激しかったとのことだが、100年を経て緑の山に戻っている。治山の歴史や植林の手法などの解説板が設けられている。棚田状に土止めをした上でヤシャブシという木を植えたらしい。こと植物になると園芸店でパートをしたことがあるカミサンは詳しい。でも、ハゲシバリという別名は知らなかったようで、禿げ山を崩れないように縛るということなのか。

カミサン、ひっそりと咲いているヤマツツジやツバキを見つけたりもする。一方の私、蝶や鹿などに気付いたり、最近雪が積もった蓬莱山の遠望を楽しんだりだが、二人の見るところが違うのが面白い。

一人の登山者と出会っただけで、人が少ないのは予想外。だから鹿も安心して沢に水を呑みに来るのだろう。「鹿ならいいけど、熊だといややわ」とかこちらに言われても、そんな保証はできません。まあ、これまで一回しか遭遇したことがないし、そんな深い山でもなし、大丈夫に決まっている。

もうすっかりお馴染み、琵琶湖の眺望、風も弱く堂山山頂の岩陰でお湯を沸かすのも簡単、おにぎり弁当に私はミニカップうどんのオプション付き。これじゃ消費カロリー以上だなあ。

さて下山、往復だとも芸がない。前回と違って尾根筋を西に向かう。この山域は露岩と灌木なので、どこでも歩けるのが曲者、ルートを見失うと岩場で立ち往生の危険がある。私が先に立ち慎重に踏み跡を辿る。何しろ25000分の1の地図には登山道の記載はない。たぶん道はこういうふうに付いているはずと想像し、それと離れないことが肝心。まあ心配することもなく、沢筋のダムに下り立つ。しっかりした道だ。それまで運動靴を濡らさないように注意して歩いていたカミサンだが、最後の天神川の徒渉では踏み石もなく、ジャブジャブと浸水。ははは、最後の最後で。林道を駐車地点まで戻って、都合3時間あまりの行程、久しぶりのハイキングにはちょうどよい。

で、そのまま帰宅かと思えば、「信楽って、近いよね」と宣う。「そう、この山の裏側だけど」とは運の尽き。何度か訪れている陶芸ギャラリーで粘ること1時間あまり、ううっ、京滋バイパスも第二名神も使わず地道を走って節約した高速代があっという間に…

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