叡電パワースポット巡り
2012/12/15

忘年会シーズン、昨夜は仕事帰りに京都で鴨を食べ、今日は叡山電車に乗って北に向かう。毎日仕事で京都市内には行くが、下京区、南区、伏見区と、もっぱら洛南エリア、たまには洛北というのもいい。

昨夜の雨はあがり、乗りテツ+ウォーキングにはまずまずの日和、出町柳駅から鞍馬行の電車に乗車、北を目指す。あれっ、叡電は標準軌なんだ。三角に切れたホームの先にはJRよりも幅広のレールが続いている。終点まで30分、大した時間じゃない。かぶりつきで緩やかに登っていく景色を眺める。上ル下ルとは言い得て妙、京都の街は緩く坂になっている。もっとも北に行くにつれて山に入るから、上ルよりも登るではある。

叡電のルートには紅葉のトンネルというのがあるぐらいだから、ひと月ほど前は大変な人出だったろう。もう師走も半ば、紅葉は落ち、朝方まで雨が残っていたし、大観光地も閑散とした風情、鞍馬駅に降り立つ人の数もわずかだ。

初めて来た鞍馬、お寺の登りは結構な道のりだ。これじゃお年寄りは大変だろう。お寺が運行するケーブルもあるようだが、もちろん歩き。本堂まで登ったら比叡山方面が見え隠れする。ここから先も奥の院への登りが続く。

観光ポスターによく出てくる木の根道を辿り奥の院に至る。雨上がりなので滑りやすくて慎重に歩を進める。牛若丸が武道の稽古をしたかどうかは知らないが、そんな伝説が生まれるのも不思議でない深山の趣がある。街からさして離れていないのに。

貴船への下りはよく踏まれたハイキングコースになっているが、鞍馬からの道とはだいぶ違う。こちらは山道に近い。ゆっくり下っても30分、貴船神社に降り立つ。するとどうだろう、こちらはずいぶんな人の数だ。貴船神社本宮では結婚式が行われている。少し離れた奥宮まで歩く人も少なくない。

ずらりと川床が並ぶところだが今は支柱が残るだけで、川沿いの料理屋も営業している店は少数だ。ここは夏から秋にかけての観光地なんだろう。落ち着いた雰囲気を好む人なら今ごろ訪れるのかも知れない。来ている人を見ると女性の割合が極端に高いのが驚き、なんでなんだろうと、神社の謂われを見ると合点がいく。縁結びの神でもあるし、和泉式部が離れた夫の心を取り戻すために詣でたとも伝えられている。道理で女性のグループばかりか一人でという姿も稀ではない。

帰りは貴船口駅までバス、降りる人、乗る人がかたまっていると女性の割合がはっきり判る。これは90%を超えている。彼女たちにとってのパワースポット、おじさんにはあまり関係なさそうだなあ。

貴船口から再び叡電で鞍馬に戻り、駅前に待つ送迎のライトバンでくらま温泉に。京都価格でちと高め、露天風呂に外人が多いのも京都らしい。この後は一日券を有効活用、叡電完乗を目指して宝ヶ池で乗り換え八瀬比叡山口へ。近くの瑠璃光院は紅葉の季節の終わりと同時に閉園、駅も閑散としている。昔は遊園地があったはずだが、今はリゾートホテルに変わっている。郊外の私鉄終点の遊園地が廃止ということでは宝塚と同じ。前は叡電の駅名も八瀬遊園だったはず。そもそも叡電ではなくて、その頃は京福電車だった。そんな変遷を経た鉄道だと知っているのに、これが初乗車とは、これまで京都に縁がなかったということだろう。

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