大和・伊賀・伊勢、山だらけ ~ 大洞山
2013/5/3

GW三重県の山シリーズ第2弾、熊野古道と八鬼山ということも考えたが尾鷲は遠い。未明の出発は見送り、無理なく行ける曽爾火山群の山にした。このあたり、高校時代には足繁く通っていたので大概は登っているのに、大洞山の記憶がない。ひょっとして登っているかも知れないが40年以上も前のこと、どうも自信がない。まあ、行ってみたら思い出すかも知れないし。

この山の南麓、三多気の桜は観に行ったことがある。しかし、ちょっと早くて桜は咲いておらず土筆採りをして帰った。今回は北側の倉骨峠まで車で入ってそこから周遊という算段、3時間もあれば充分だろう。

道路の混雑が予想されるので国道は避けて専ら県道づたいに車を走らせる。四連休の初日だから近場はかえって空いている。渋滞もなく奈良県の東の端、御杖村に到着。尼ヶ岳と大洞山の間、倉骨峠まで狭い林道をノロノロと登っていく。峠に車が数台駐まっているから、何人かは大洞山に登っているのだろう。大洞山は雄岳・眼岳の二瘤でそれぞれ1013mと985m、三角点は低いほうの雌岳にある。どちらも展望は大変に良い。お馴染みの曽爾火山群の山々はもとより、東に目を転じると伊勢湾が光っている。そうか、ここは行政上は津市、ここより東に高い山はない。海まで見通せるんだ。

北の方角は尼ヶ岳、その右手には青山高原の風車が並んでいる。雌岳の山頂には方位盤に四囲の山名が表示されている。富士山なんて名前も載っているが見えるのだろうか。大台ヶ原、青山高原でも条件が良ければ確認できるらしいから、ここから見えても不思議じゃない。もちろん、今は見えるはずもない。世界遺産登録ともなれば、どこまでの範囲で富士山が見えるとかいう話も盛り上がりそうだけど。

南側には高見山から局ヶ岳へと東西に連なる山並みが並んでいる。両端の山は同じような形のピラミッドだ。この尾根の向こうが紀ノ川と櫛田川を結ぶ中央構造線、和歌山街道・伊勢街道である。20万分の1の地形図どおりの眺めというところ。どうも記憶が蘇ってこないから、大洞山は登っていないのかも知れない。

雌岳から東に急斜面を下ると、山腹を捲く東海自然歩道と出会う。それを北に辿って倉骨峠に戻る。ちょうどいい散歩コースという感じかな。山頂で出会った人たちにまた出会う。奇妙な感じだが、尾根道と捲き道を組み合わせた周遊コース、彼らは逆回りに歩いているということだ。

ゆっくり回って3時間ほどの行程、5月にしては肌寒いぐらいの気候だけど歩くのにはちょうどいい。帰り道は幹線の国道を避けてまたも裏道の県道を辿る。途中、神野山の脇を通るのでちょっと寄り道、何度も来ている山だ。大和高原のど真ん中、標高は大したことはないが360°の眺望は素晴らしい。茶畑を抜けた山頂の展望台からは大洞山とは違った山々も望める。「山」の字形の額井岳が眼を引く。なんだか奈良県の山を眺めて回った一日という感じ。とは言え、北山川や十津川水系の山はもっと向こうにあるのだから、奈良県も広い。

ここからは県道80号、名張から奈良に向かう道だ。高円山ドライブウェイの入口を過ぎ白毫寺のあたりを抜けたら奈良市街。名阪国道が混んでいたかどうか判らないが、スムースな抜け道ドライブで帰宅。

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