遷宮直前のお伊勢参り
2013/5/30

近鉄の株主優待乗車券が残っていて月末で有効期間が終わる。元はと言えば磁気不良でいつもの倍の枚数が送られて来たものなのでオマケではあるのだが、もったいないのでカミサンとお伊勢参り。ちょうど休日出勤の振替の休みだ。

急行列車を乗り継いで宇治山田まで。特急に乗れば早く着くが、特急券代がもったいない。まあ、帰りは特急のつもりだけど。

宇治山田駅でさらに先に向かう普通列車を待っていたら、最近デビューしたばかりのプレミアム特急「しまかぜ」がやって来た。覗き込んだら3列シートのゆったりした座席、名阪特急アーバンライナーのデラックスシートが全車という感じか。テッちゃんとしてはさっそくカメラに収める。

各駅停車で向かうのは五十鈴川駅、内宮に行くにはここが最寄り駅、もっとも歩くには遠いのでここからタクシー、二人なら宇治山田駅からのバス代と大差ない。

「シートのとこに地図がありますやろ、持ってってください。おかげ横町の案内ですわ。いろいろ店がありますよってに」
「はあ、ほんまですな。で、運転手さんのお薦めはどこですかな」
「そうですな、豚捨のコロッケなんかよう食べたはります。揚げたて囓りながら歩いてる人も多いですわ。この季節やったらもう赤福氷なんかもよろしいで」

五十鈴川に架かる宇治橋を渡って内宮に詣る。二十年毎の遷宮の年、お祭りは秋だが新しい宮はほぼ完成している。木の香も新しい鳥居や祠、一方で二十年を経た古い社は檜皮葺の屋根が草生していたりする。二十年で建て替えるから耐久性をあまり考慮しない造りとも言える。千年以上も保つ木造建築もあるぐらいなのに。

平日なのにどうしてこんなに賑わっているのだろう。週末ともなれば大変な人出になりそう。遷宮の年ということなのか、現代のおかげまいりということなのか。酒屋の店頭では利き酒もあり、地酒を美味しくいただく。おかげ横町に入ると運転手さんお薦めの豚捨のコロッケ、あつあつを頬張るとこれがビールと良く合う。こちらは杭に掛かる一方で、カミサンにはこれからの季節にぴったりの伊勢木綿のバッグ。五十鈴川沿いには町屋カフェなどもあり、なかなか楽しめる界隈である。テーマパークみたいなものか。ずいぶんと活気がある。

やはり外宮もということで、夕方近くになったがバスで向かう。内宮はたぶん小学校の修学旅行以来の気がするが、外宮は駅から近いこともあり、伊勢での仕事のついでに最近お参りした。比べてみるとだいぶ立派さが違う。それは祭神の格からして当たり前かも。おかげ横町で時間を費やしたので、外宮は駆け足参拝となってしまった。伊勢市駅は駅周辺の工事中、秋に向けて整備を進めているのだろう。乗車券は要らないので特急券を奮発して帰りはスピーディに奈良まで。飲み食いと買い物のほうにウエイトが傾いた気もするけど、往時のおかげまいりだってそんなものかも。

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