京都一周トレイル其の壱 ~ 東山の半分
2013/10/6

京都駅構内の壁に貼られた地図に目が止まった。「京都一周トレイル」、その標識は市内で見かけたことがあったが、えらく立派な地図があるんだ。25000分の1、どうやら京都の三方を囲む山並みを繋ぐコース、ウォーキングの道が整備されているらしい。これは京都勤務で通勤定期券がある間に歩いてみなくては。
 地図は5分冊になっている。一部のセブンイレブンに置かれているが、オフィス近くの店では揃っていなかった。足りない分は大垣書店に立ち寄って購入、手始めは東山から。

京阪伏見稲荷駅からコースは始まる。比叡山までが東山コースになっているけど、ちと長すぎる。半分ずつ歩くことにして、とりあえず清水山を経て蹴上までのつもり。伏見稲荷は詣ったことがあるから、今日の前半部分は二度目ということになる。

伏見稲荷は相変わらずの賑わい、工事中だった山門も綺麗になっている。ここは外国人観光客の人気スポット。市内中心部からの足の便がよく、この色彩の鮮やかさ、彼らにとってはエキゾチックな情緒を掻き立てられるのだろう。
 境内に慎ましく京都一周トレイルの標識がある。この標識が分岐点を中心に数多く立っている。ナンバリングされていて、地図の注記と一致するようになっている。大勢の参拝者に混じって四ツ辻に到着。ここで最初の市内の眺望。この先、稲荷山は前に登っているのでパス、トレイルもここから泉涌寺への下りとなる。あんなに多かった人影が消える。

泉涌寺を横目で見て、コースは今熊野観音寺に続く。ここは来たことがないので立ち寄ってみる。ふつうの観光客はここまで来ない。いや、そうでもなさそう。ヒスパニック系の女性が一人で歩いていて、iPadのシャッターを押してくれと頼まれる。静かな境内でお弁当。さて、後半は初めて歩くコースだ。

今熊野観音寺から15分ほど行ったところに劔神社というこぢんまりとした神社、カメラに収めようとしたら。あっ、ない。そうだ、観音寺でお弁当を食べたベンチに置き忘れてきた。まあ、神域に盗人もいないだろう。やれやれと1㎞ほどの道を引き返す。
 先ほどのベンチにはおばちゃん数人がお喋りの最中、ベンチの隅に赤いデジタル一眼レフ。「忘れはりましたんか」「ええ、そうで」、ひとまず目出度し。やはり罰当たりなものはいなかった。余計な時間をくったが、遅ればせながら清水山の登りにかかる。もちろん清水寺の後背の山だが、舞台には登っても山頂に立つ物好きはあまりいないだろう。標高242m、どこが山頂かもはっきりしない、なだらかなてっぺんだ。木立に覆われ展望もない。

尾根道をしばらく辿ると東山山頂公園、ここからの眺めが本日随一。周囲のどこの山から眺めてもそうだけど、京都が風水の地ということがよく判る。将軍塚大日堂がすぐ近くにある。門には青蓮院門跡と書かれているが、あれは麓ではないのかな。それともこの尾根上までが境内ということなのか。よく判らないなあ。確か庭園が有名なところとだったはず。それはともかく、最後の下りを粟田神社に向かって歩く。帰りの地下鉄は蹴上からのつもりだったが、東山駅のほうが近そうだし、こっちは下り坂。迷わず左に道をとる。

さて、これから紅葉のシーズンたけなわとなる京都、一周トレイルには最高の時期を迎える。どれだけ歩けるかな。

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