バレンタイン酒蔵ウォーク
2014/2/14

朝の近鉄生駒線、王子行きの電車が東山駅に着くとドッとオヤジ軍団が下車、私もそのうちの一人、駅の男子トイレには行列ができている。改札を出た駅前広場には配布される地図をもらう列が伸びている。バレンタインデーとは縁がなさそうな年頃のオッサンたちにとってはチョコよりお酒、今日は近鉄主催「酒蔵みてある記」、上田酒蔵「嬉長」の日だ。毎週末のように行われているイベント、列に並んでいるオッサンの会話を聞いていると、「先週はどこどこ」とか、「明日(長龍)も行くぞ」とか。ひま人というか、猛者というか、ただの酒飲みなのか、かく言う私は今シーズン2回目だから控えめなほう。もっとも、「嬉長」は自宅から近いこともあって私は3回目の参加となる。

さて、東山駅でのマップ配布の際に駅員のアナウンス、「本日のハイキングは昨日の積雪のため、コースを短縮して行います」。つまり、矢田丘陵に登って下りるというルートではなくて、平坦路をひたすら酒蔵を目指すということに。出がけに念のためにとリュックに滑り止めを放り込んできたのに、なんだそういうことか。地面にうっすらと残っているところもあるが、コース変更するほどのこともないと思うのに。もっとも、いい加減な足許で参加する人もいるから、主催者としてはリスク回避なのだろう。

矢田丘陵は何度も歩いているし、ひとりコースを外れて強行することもない。いつも車で通る山麓の道を徒歩で進む。萩の台駅から東生駒駅まで山沿いに新興住宅地を抜ける道は竜田川沿いの国道168号の抜け道にもなっていて、それなりに車の通行量がありハイキング気分ではない。実はこの道に沿って活断層が走っている。ここに住宅を購入した大阪に通勤するサラリーマンはそんなことなんて調べもしなかったろう。開発が始まった当時は阪神淡路大震災のずいぶん前になる。そんなことを考えながら、たらたら歩いて一時間半ほどでゴールの上田酒蔵に到着だ。6kmあまり、まだ11時、生駒駅の乗り換えのときに買ったお弁当もそのままだ。

三度も行くということは、この上田酒蔵の対応に好感が持てることによる。長い列がゆっくりと酒蔵見学に誘導される。醸造過程は毎度お馴染みなので素通りしてもいいのだが、前がつかえていてままならず。梯子を登って発酵タンクを覗く狭い通路を行くと少しショートカットになる。発酵の段階がいろいろ、白濁状態のものから泡で膨らんだものまで。香りが鼻腔をくすぐる。そして、試飲は大吟醸も含む5種類、一杯だけなんてけちくさいことはない。前にも買ったことがある無濾過純米生原酒を一本購入。残念ながら今日は一升瓶は置いていないという商売気のなさ。1000円以上だと酒粕がおまけに付いてくる。そのうえ簡単なアンケートに答えるとワンカップ一合カップもいただける。カミサンには出店があった「たけひめプリン」も購入。酒粕風味、容器は竹の形、生駒のお菓子なのでそういうことか。なにせ生駒市の高山は茶筅の国内生産のほとんどを占める竹の里だから。ということで、甘辛両方のお土産を携えて帰館。

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