久米寺練供養に行く
2015/5/3

今日はカミサンの仕事は休み、「曇っていて、お出かけ日和やねえ」と言うので、どこに行こうか探してみた。「久米寺練供養というのがあるらしいよ。行こか」ということに。

近鉄橿原神宮前駅に近いスーパーの駐車場に車を置く。佐藤薬品スタジアム(橿原公苑野球場)にオリックス対中日のウエスタンリーグの二軍戦を観にきたときに駐めたところだ。久米寺までは橿原神宮を抜けて10分ぐらいかな。駐車場も広いし、帰りに食料品の買い物をするから許してもらおう。

近鉄南大阪線の歩道のみの踏切を渡ると、もう久米寺の境内になる。練供養が始まるのが午後3時、「人がいっぱいになるから早めに」とカミサンが言うので、1時間以上も前に到着したけど、参拝の人影はまばらだ。「甘茶をどうぞと」と言われて頂戴する。本堂からは100mほどの渡り廊下が設えられており、ここを菩薩たちが通るようだ。いちおう地元テレビ局の取材スタッフが撮影準備をしている。前座と言ってはなんだが、お堂の中からご詠歌が流れてくる。

待ちくたびれた頃、ようやく御煉が始まる。20人ぐらいのお坊さんが最初に登場して渡り廊下の上で読経、豆撒きよろしくお札のようなものを撒くのに人が群がる。手に触れるも残念ながらキャッチできず。それが終わると、お稚児さんたちの登場だ。お母さんに伴われて、というかお母さんたちのほうが気合いが入っている。綺麗な衣装で女の子は嬉しそうだが、男の子のほうはこんなヘンな格好は早く脱いでしまいたいという気配もある。「若いきれいなお母さん中心の構図やねえ」とカミサンに嫌味を言われてしまう。子どもの表情が可愛いのは判っているけどね。観られること、撮されることは承知だろうが、ホームページに勝手に掲載するわけにもいかないのが昨今の情勢というのもねえ。

二十五菩薩の御煉が最後になる。かぶり物の中は僧侶ではなく檀家の人なのだろう。かなり高齢の人が多いようだ。すっぽりと大きなお面を被っていても首のところで年齢が判る。手と首、ここの部分は塗りようもないし老化は隠せないと、つまらない観察をする。

小一時間、始まる頃にはそれなりに人が集まってきたが、混雑からはほど遠い。ゴールデンウィークの5月3日、各地の寺社では年中行事が集中する。下鴨神社では葵祭りの前儀の流鏑馬があり大勢が押しかける。二十五菩薩の御煉にしたところで、平野の融通念佛宗総本山大念佛寺の万部おねりという行事があり、電車の中に広告があるぐらいだ。どうも京都、大阪に比べると奈良は目立たないし、アピール不足は否めない。まあ、それが奈良らしいとも言える。タダでそこらの駐車場に駐められるし、人混みに押されることもない。ほんと、リニアなんかに来てもらっては困る。

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