糺の森で紅葉見物
2016/12/3

福知山線の廃線歩きは紅葉見物とはならず、捲土重来、カミサンが新聞で見た京都家庭裁判所に出かける。今年は寒さの訪れが早くて、もう京都周辺の名所は落葉だが、ここは今が盛りらしい。京都市が市内渋滞緩和のため躍起になっているパーク&ライドに協力、伏見港公園の駐車場に車を置き、目の前の中書島駅から京阪電車で出町柳まで。

着いてみて裁判所前の貼り紙にびっくり、この日が年に一度の一般公開日で1時から受付となっている。既に門の前には列が出来ている。時刻は12:30、このことを知って来たわけではないのに、ドンピシャのタイミングだ。予定より20分繰り上げて開門となり、職員の人が館内に誘導する。廊下から庭の紅葉をカメラに収める人だかりが出来る。

館内をひとめぐり、少年審判を行う部屋は非公開なので撮影は控えてくださいとかの説明があるのは、家庭裁判所らしいところ。家事審判を行う法廷の内部は見学させてもらえる。自分は法学部出身なのに、実際に法廷に入ったことはない。学部では法曹の道に進む人は多いが、出来の悪い学生だった私には、もとより縁のない世界だ。

家庭裁判所ということもあるのだろう。ずいぶん小さな部屋だ。一段高い裁判官席は椅子が三つ並んでいる。希望者は法服を着て記念撮影もできる。年に一度のこととはいえ、裁判所も大サービスというところ。もちろん、私も裁判官席に座る。

法服というものを初めて着たが、ガウンというか袖付きのケープというか、妙な衣服だ。これを上っ張りにして法廷に臨むということか。どうせなら鬘もあったほうがいいのになんて。そもそも記念撮影で笑っていること自体が不謹慎かな。当事者との距離が近い。しかし物理的な距離とは裏腹に、それぞれに座る人の立場は隔たっているはず。たぶんバックグラウンドの落差も大きいに違いない。

家庭裁判所の庭を回って裏口から出ると、そこは下鴨神社の参道、というよりも本殿に続く糺の森の一角に裁判所があると言ったほうが正しいかも。賀茂川と高野川に挟まれたデルタ、合流地点から先は鴨川という名に変わる。Google Earthを見るとそのあたりが良く判る。この森の中を小川が何本か流れていて、それが裁判所敷地内も通っているのだ。それは航空写真では識別出来ない。

折角だから下鴨神社にお詣りする。参道と並行する遊歩道では手作り品のマーケット開催中で、なかなか賑わっている。でも、京都の秋の喧噪もそろそろ終わりかな。

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