またもや三峰山 〜 落としもの、発見
2018/5/24

水曜日はずっと雨だったが、翌日は快晴となった。花粉の季節にはご無沙汰していた山登りに出かける。7月に中部山岳に出かけるとしたら、それまでの足慣らしは3回ぐらい必要だ。ということで、車で2時間、国道166号で高見峠を越え三重県側から三峰山に登る。もうここは4回目だと思う。しかし南側から登るのは初めてだ。

峠のトンネルを抜けて三重県へ、紅葉の季節に泰運寺を訪れたことが二度ある。その少し先、月出の中央構造線の露頭部も観に行った。今回の三峰山登山口はその露頭部よりさらに林道を奥に行ったところになる。ところが、集落を抜けたところでゲートが閉まっている。通行止か。どこかで崩れているんだろうか。となると、別の登山口に向かうしかないか。

とりあえず車を降りて、ゲートに近寄る。ん、どういうこと。これは獣害除けのゲートなので開けたら必ず閉めることといった注意書きがある。鍵はかかっていない。工事中につき通行止の看板はあるが、よく見ると「予告」という文字がある。つまり、工事のため通行止になる予定だが今はそうではない、このゲートは鹿や猪が農作物を荒らすのを防止するためのもので、車で通行する際はきちんと開け閉めすればいいということか。この解釈で間違っているだろうかと自問自答。いや、大丈夫、いざ、進め。曲がりくねった林道を登ること暫し、ゆりわれ登山口に到着、途中の道路上には落石や折れた枝があるが、車を降りて取り除くまでのことはなかった。ところで、「ゆりわれ」とはどういう意味なんだろう。

しっかりした登山道がついている。傾斜はかなり急だがジグザグの切り方がいいので、歩くときの角度はほぼ一定に保たれている。もちろん地形にもよるが、いろんな山に登っていると道の付け方の巧拙は確かに感じる。登山口の案内では2時間になっていたが、一度の休憩を含んで1時間半で頂上に辿り着く。前日の雨で洗われたこともあって、この季節、新緑が鮮やかだ。

三峰山は頂上一帯が二重気味のなだらかな稜線になっており、三重県側から登ると南側の稜線に至る。二つの稜線が一緒になるあたりが八丁平、積雪期で天候が悪いと道に迷う危険があるところだ。もちろん快晴の5月にはそんな心配はない。日差しは強いものの風は涼しい。あまり汗もかかず快適そのもの。膝にサポーターを着けるのを忘れたが、この程度の山登りなら不要だろう。週3回の水泳で以前より体重は2〜3kg減ったから、最近では膝が痛くなることがなくなった。つまり、四六時中、余計な荷物を担いでいたわけだ。中高年ほど運動の習慣が大切なことを身をもって感じる。

三峰山の頂上からは北側の曽爾火山群の眺望だけが得られる。初めて登った頃からは樹木が伸びていて景色は変わっている。古光山の麓の牧場は昔はなかった光景だ。視界のほとんどの山は登ったことがあるので、そのときのことを思い浮かべる。三角点の石標に腰掛けてお弁当を食べていたら、人声がしておばさまたちのグループが到着、奈良県側の御杖村から登ってきたようだ。どうも三重県側から登ったのは私ひとりの模様。八丁平に戻ると、大台ヶ原方面の眺めだ。こちらのほうは、池木屋山のような山深い場所もあるので、登れていない山も多い。

頂上を出発するとき、あっと声をあげた。サングラスがない。そう言えば休憩のあとの登りでは、サングラスを着けていなかったような。かけておれば、汗をぬぐったりしたはずだ。どうやら途中の休憩のときに外して、そのあたりに落としてきたに違いない。休むときに腰掛けた岩の横に落ちているだろう。場所は判っている。そうと合点がいけば安心、誰も登っていないルートだからそのまま残っているはず。こういうときに、往復コースというのはいい。

あった、あった。これじゃなかなか見分けがつかない。フレームの色があたりの岩と紛れてしまっている。場所が特定されていなければ、見つけるのは難しかったかも知れない。折りたたみ式のモンベルのサングラス、昨年に購入した上等の品物で、使用回数はわずかだったから、無事回収は懐にも有り難い。めでたし、めでたし。

結局、往復で3時間というところ、足慣らしにはちょうどいい具合だ。林道を慎重に走り、途中の道の駅で野菜の買い出し、天理インターのそばの中西ピーナッツでおやつを買って、スーパー銭湯に浸かる時間もありそうだ。

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