ウォーキングのお付き合い 〜 二上山に登る
2019/12/5

「最近ちょっと運動不足なのでウォーキングに行きたい」とカミサン。少しはアップダウンもあったほうがいいだろうと、二上山に出かけることにした。これまで二度ほど登ったことがあるはず。カミサンも小学生ぐらいのときに登ったらしい。あちこちからルートはあるが、歩いたことのない大阪府側からにする。万葉の森というところに無料駐車場もあるようだし。

ここは竹内街道で府県境を越えた太子町になる。レストハウスもある広い駐車場だ。トイレの表に妙な看板がある。「万葉朝がゆ会」の日程表、毎月の第1日曜日と日曜日となる23日(「にじょうさん」の語呂合わせか)に早朝登山をして、そのあと皆で茶粥を食べるのだそうだ。日程表は今年のもので、もう全日程は終了しているから、いずれ来年のものに架け替えられるのだろう。会費は1000円ということなので、地元の厚意やボランティアで支えられているのだろう。なかなか魅力的ではある。
 そのトイレの横には真下を通る南阪和道のトンネルで切り出した片麻状花崗閃緑岩が置かれている。これがどの程度珍しいものであるのか、私には知識がないが、地質学的に何らかの価値のあるものなんだろう。タモリ氏なら知っているかな。駐車場から、すぐに山道となる。ちょうど椿が満開だ。

歩き出してすぐに鹿谷寺(ろくたんじ)という石窟寺院の跡がある。花崗岩を削った窟には仏像と思しき絵が微かに残っている。十三重の石塔もある。もう少し岩場を登って行くと平坦路になり、そのまま雄岳と雌岳の間の馬の背に達するのだろう。途中から雌岳への直登ルートをとって大きな日時計のある山頂に着く。平日なのに年配の登山者がそれなりにいるのは、手頃な高さと足場がいいからか。もちろん、大阪と奈良、両方向の眺めもいい。大和三山はちょっと霞んでいる。

雌岳のてっぺんでお昼にする。コンロを持ってきたので湯を沸かすが、少し風があるので時間がかかる。ちょっと麺が固かったけど、食べられなくはない。まあ、いいや。食後は雄岳にも足を伸ばす。こちらのほうがちょっと高い。とは言ってもわずかな違い。筑波山みたいなもの。あちらのほうが登りごたえはあるが、ケーブルもロープウエイがある。こちらは純然たる歩きのみ。隣の大和葛城山や金剛山ほど高くないのが幸いしたか。

帰りは岩屋のほうを回って下山する。途中に石切場への分岐がありそちらを経由する。これは確かに石を切り出した跡である。説明によれば高松塚古墳の石棺はここの石だそうだ。石切場を過ぎて谷沿いの道に入ると、きれいな石畳になっている。ずいぶん整備されたのだろう。駐車場も近くなったところに古代池という小さな池があり、ちょっとした広場になっている。ここが朝がゆ会の会場のようだ。登ってから食べるのか、登る前に食べるのか、出発時刻が2時間以上違ってくるだろう。どうも地元の人のためのイベントの色彩が濃い感じか。月に一度、年配者の健康チェックにもなるのだろう。近くに住んでいるなら参加してしまいそう。

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