シュワルツ/新日本フィル定期 ~ 今年は、ツァラトゥストラの年(?)
2001/5/25

東京にはコンサートホールがいっぱい。こんなに多くても、ぼちぼちお客が集まるというのも感心する。すみだトリフォニーホールも、私は初めて行くホールだ。もっとも錦糸町にはともだちのオフィスがあって、近くの安い居酒屋には出かけたことが何度もあるけど。

公演のチラシ

この日はリヒャルト・シュトラウスの「祝典前奏曲」、「ツァラトゥストラはかく語りき」が前半、後半はストラヴィンスキーの「火の鳥」というプログラム。指揮はジェラード・シュワルツという人。この人、どこかで聞いた名前だと思ったら、やっぱりそうか。昔、小澤征爾の振るヘネシーオペラのスポンサーが変わった後の「ペレアスとメリザンド」のとき、ピンチヒッターでピットに入った指揮者だった。でも、あまり印象がないなあ。

「祝典前奏曲」、これは無茶苦茶な大編成、ホルン8本、別働隊の金管もあり、オルガンがガンガン響く。プログラムに吉松隆氏(作曲家)が「滅多に演奏されない逸品」と書いていたが、それも言うなら「珍品」、騒々しいだけで空疎。滅多に演奏しないのは当たり前かな。

「ツァラトゥストラはかく語りき」、今年やらないで、いつ演奏するかという曲。でもあまり東京のオーケストラのプログラムには載っていないようだ。映画「2001年宇宙の旅」(私は観たことがないが…)に使われた冒頭だけ派手、そんなに長くないのに、あとは退屈してしまう。

この二つの管弦楽曲、シュトラウスは、オペラほどには真剣に書いていない気がする。

前半に比べ、ストラヴィンスキーになると、編成は同等なのに俄然オーケストラの生彩が増す。これは、演奏と言うよりも、作品の出来の違いなのかしら。

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