沼尻竜典/東京フィルのツェムリンスキー ~ 変わったもの、やりますねえ
2001/10/16
現代もののスペシャリストと言うのだろうか、沼尻さんのプログラムは尋常でないことが多い。この日のプログラムも然り。またしても、オーチャードホールからの振替でサントリーホールへ。
武満徹:グリーン
デュティユー:交響曲第1番
ツェムリンスキー:交響詩「人魚姫」
こんな風に三曲並ぶと、ひとつとして聴いたことがないし、演奏するオーケストラも大変だろうなあ。チャレンジングたとは言えるが…
ツェムリンスキーは、沼尻さんの指揮する「王女様の誕生日」という、とんでもなく珍しいオペラを聴いたことがある。この交響詩「人魚姫」はその延長線上かな、と予想した。プログラムによれば、これは近年採り上げられる機会が増えている作曲家、作品だそう。やはり、「人魚姫」というのはアンデルセンの童話に基づくもののようだ。
オーケストラが厚い、実際の舞台上の人数もさることながら、響いてくる音からそう感じる。そして重い。「王女様の誕生日」の時にも感じたから、これは作曲家の個性なのかも知れない。それが好きかとなると、私はちょっと…。そんなに聴きたいと思うような音楽ではなさそう。
武満徹のグリーン、やっぱり私には合わないのかも。この人の音楽、何を聴いても同じように聞こえるのは、私の耳が悪いからか。いいわるいではなく、全然印象に残らないのだから困ったもの。あんなに世界的な名声がある人なのにねえ。
デュティユーの交響曲も印象に残らなかった。ふむ、定期会員でチケットを無駄にしたくないと、ついつい全部に出かけてしまいますが、オールラウンダーでもない私、結構つらいなあ。