そんなに怖くない ~ 東京の夏音楽祭・アイギとグバイドリーナの出会い
2002/7/9

公演のチラシ

いやあ、ワシントンオペラ「スライ」チケットレス突撃のはずが、紀尾井ホールの凄いコンサートに行ってしまった。

何しろコンテンポラリーの世界には暗い私、今朝一番に届いた招待券情報。はて、どうしたものかと思っていたら、「これ、行きたかったんですよ。チケットちょっと高いので諦めたんです」と、職場の後輩。

彼がそう言うんだったら間違いあるまい、私も便乗ということに。

小澤征爾のベルリオーズで開幕したこの音楽祭ですが、オープニングとフィナーレ(アファナシェフ)以外は、どう見ても人を呼べるとは思えない。主催者としても、あまり空席が目立つのはとの考えだったのか。その内情はさておき、私はともかくライトパーソンが聴けたのは結構なこと(彼の拍手の大きかったこと!)。

詩人のゲンナジ・アイギ、作曲者のソフィア・グバイドリーナご臨席のコンサートで、こういうのが同時代の芸術を体験するということなのかも。

前半は畠中恵子さんのソプラノと大井浩明さん(アサヒビールから1週間ぶり)のピアノが中心。ロシア語もさっぱりの私ですが、言葉の自然な抑揚に沿った音楽なんだろうなあと思って聴いていた。

後半はコレギウム・ヴォカーレの素晴らしいア・カペラでスタート。24声部(たぶん)のハーモニーの美しいこと。アンサンプル・ノマドの加わったグバイドリーナの終曲は、インストゥルメンタルとヴォーカルの多彩な組み合わせ、奏者の動きも含め視覚的にも聴覚的にも楽しめた。

ご招待に預からないと多分行かないだろうけど、最近判ったこと、コンテンポラリーも怖くない。

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