ベルティーニ・都響定期のバルトーク ~ 久々の純インストルメンタル
2002/11/11

公演のチラシ

だいぶ長い間、インストルメンタル・オンリーというのはご無沙汰した。これでも一応、都響の東京文化会館定期と、新日本フィルのすみだトリフォニーホール第一夜の定期会員なんだけど。
 最安席のメリットは、そこからちょっと値引きして、クラシック・チケット掲示板に出した途端に買い手がつくこと。いつもお世話になっている。

ベルティーニ氏の演奏会は、ハズレがない。今日も楽しかった。

後半の「管弦楽のための協奏曲」、CDは昔から持っているのに、一度か二度聴いただけかな。だから、初めて聴くような感じ。これはコンサートホールで聴く曲だ。見ていても楽しいし、そもそも、家でこのダイナミックレンジの再現など不可能なこと。

よくもまあ、これだけテンポを動かせるもんだ。それが、ちっとも不自然じゃないし、プロのオーケストラが敏感に反応するのも凄い。そしてベルティーニ氏の「ん、ぐー」という効果音のおまけ付き。
 あっ、そうか「マキシムに行こう!」なんてのも出てくるんだ(メリー・ウィドゥ)。知らなかったなあ(これまでロクに聴いていなのがバレバレ)。

オペラを中心にヴォーカルばかり聴いているからか、東京文化会館のややデッドな響きを私は好む。明日はサントリーホールだから全然違うことだろう。オーケストラにしてみれば、東京文化会館ではごまかしが効かないから、大変なことだろう。この日の演奏は秀演、でも上階には半分も入っていないのは、これだけの演奏なのに淋しい(おかげで、後半は三階正面のA席?といういつものパターン)。

前半のヴァイオリン協奏曲第2番はソリストがイザベル・ファウストに変更。前にどこかで聴いたことがあるかなあ。まあ、いい加減なこと。黒のノースリーブのパンツスーツに、真っ赤な長いガウン、妙に聴衆に媚びるような衣装が最近多いだけに、これは毅然とした、なかなかのセンスと見る。

演奏のほうはというと、私は初めて聴く曲だし、論評するほどの知識も持ち合わせていないが、優美なソロと泥臭いオーケストラとの対比が面白い。イザベルさん、急な代役だったのか、新作でもないのに譜面台付きのソリストというのも珍しいものだった。

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