ビエロフラーヴェク/大阪フィルのチェコ・プロ ~ ひさびさの空振り公演
2004/3/11

シーズン最後の定期演奏会にしては、私には低調な印象だった。指揮者がイルジ・ビエロフラーヴェク、何度か大阪フィルに客演した人のようだが、私は知らない人だ。三人のチェコの大作曲家、2004年は、それぞれ記念の年とのこと。

スメタナ(没後120年):交響詩「我が祖国」より「ボヘミアの森と草原から」
 ドヴォルザーク(没後100年):チェロ協奏曲ロ短調 リウェイ・チン(独奏)
 ヤナーチェク(生誕150年):シンフォニエッタ

スメタナ、同じ「我が祖国」の連作でも、「モルダウ」は大傑作だと思うが、ちょっとこの曲は…。曲想の変化がわざとらしいし、冗長だし、好きになれない。

ドヴォルザーク、このチェロ協奏曲は、もう食傷気味だ。オーケストラの定期演奏会で採り上げられる回数は最右翼だろう。だから(?)、驚きを感じることはとても稀になってしまう。リウェイ・チンという若い中国人ソリスト、テクニックは素晴らしいのだろうと思うが、感動からは遠い。ところで、中国の人なのに、なぜプログラムに固有名詞の漢字表記をしないんだろう。

ヤナーチェク、派手なトランペット群が両端の楽章で活躍する割には、音楽としての感興は少ない気がする。休憩後のプログラムで30分弱の曲だが、オーケストラが揃ってから延々と舞台で各パートが練習を続けるのにはうんざりした。客を席に着かせて、ほぼ一つの楽章ほどの時間、騒音を聴かせるのは異常だ。チューニングぐらいなら我慢できても、練習なら西加賀屋のスタジオで済ませてきてほしい。ちょうど試験のシーズン、答案用紙が配られるまで参考書にかじりついてる合否ボーターの受験生を見るようだ。

うーん、どれをとってもイマイチの演奏会になってしまった。もともと、後半だけのつもりだったのに、仕事の予定がキャンセルになって、最初から聴いたのがいけなかったかな。それとも、体調不良のせいかな。

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