オーパス・ワン・コンサート(大阪市役所) ~ ただいま、とりこみ中
2005/2/5

最近何かと世間を騒がせている大阪市役所で行われるコンサート、去年も葉書を出したら当選、ところが都合が悪くなって大植英次/大阪フィルの演奏(モーツァルトほか)はパスしてしまった。
 たまたま地下鉄の駅でチラシを見つけて、今年も葉書を出したら"当たり"。ということで、室内楽を聴いてきた。無料ご招待ではなく、当日会場で1000円を払う。職員に映画代まで支給するんだったら、市民のコンサート代ぐらい面倒見てほしい気もするなあ。なんて。

このイベントは二部構成、第1部は「平成16年度咲くやこの花賞贈呈式」、この賞は大阪文化の振興に貢献した若手を対象にした賞とのこと。5部門、のこぎり音楽のサキタハヂメさんとかが受賞。プレゼンテーターの関市長は、件の組合交渉やマスコミ対応の疲れなのか生彩がない。

第2部がコンサート。奏者は、大谷玲子(ヴァイオリン、平成14年度「咲くやこの花賞」受賞者)、安藤裕子(ヴィオラ)、林祐(チェロ)、佐藤美香(ピアノ)、オーパス・ワンというのがこのグループ名のようだ。曲目は、以下のとおり。この種の催しにしては、意欲的とも言える内容。

オネゲル:ヴァイオリンとチェロのためのソナティネ
 ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第3番ハ短調作品1-3
 コダーイ:間奏曲(ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロによる)
 フォーレ:ピアノ四重奏曲第1番ハ短調作品15

コンサートが行われたのは、エントランスのホール。石造り、3階分ぐらいの高さの吹抜けになっていて、音響はかなりデッド。会場のせいではないと思うが、ヴァイオリンが突出したアンサンブルだ。常に大谷さんがリードしていく演奏は、室内楽の愉しみというよりも、ソリストを聴くような感じ。この人は、サイトウキネンやいずみシンフォニエッタで活躍している人のよう。残念なのは、他のメンバーの自己主張がほとんど感じられないこと。それと、ともだちがいみじくも指摘したが、林さんのチェロが穴という印象は覆いがたい。

前半よりも後半のプログラムの出来が良かったように感じたし、メンバー全員によるフォーレがこの日一番の演奏かな。

この大阪市役所の立派な建物は、以前からよく足を踏み入れている。行先は主にB2食堂。職員でなくても利用可能で、定食が500円以下のラインアップなので、けっこう外からも食べに来ている。ただ、新庁舎がオープンしたころは感動のボリュームと値段だったのに、今じゃオフィス街で売っている弁当と大差ないのは残念。
 そう言えば、この建物をロケに使った映画で、高倉健とマイケル・ダグラスがうまそうにうどんを食べるシーンがあった。あれはどこかの屋台で、市役所食堂ではない。ところで、あの映画、市職員には鑑賞券が配られたのかな。と、コンサートのことそっちのけで、話が戻ったりして…

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