大阪シンフォニカーいずみホール定期 ~ 弦の圧勝
2007/10/17

「近代音楽へのアプローチ」シリーズの第2回、この日のプログラムは管楽器セクションと弦楽器セクションが交互に出演、最後にフルオーケストラのピースという趣向で、対抗戦の様相。聴き終わってみれば、これは弦の圧勝かな。

R.シュトラウス:13管楽器のためのセレナード変ホ長調Op.7
 ヴェーベルン:弦楽四重奏のための5つの楽章Op.5(弦楽合奏版)
 ドヴォルザーク:セレナードニ短調Op.44
 エルガー:序奏とアレグロOp.47
 ラヴェル:バレエ音楽「マ・メール・ロワ」組曲
   指揮:大山平一郎
   大阪シンフォニカー交響楽団

シュトラウスは散々な出来だった。ちょっとこれは酷い。舞台をヴェーベルンの配置に直しているあいだ、隣りのともだちと、「これは音楽になってないよね」なんて悪態をボソボソと。

べつに各楽器が大失敗した訳でもないし、ちゃんと吹いているんだろうけど、個々のソロの魅力、それぞれの絡みの妙など、まるで感じられない。めいめいが勝手に鳴らしているというふうに聞こえる。わずか13人、これなら指揮者なしで演奏した方が、お互いの音を聞き合い、よほどまともなアンサンブルになろうというもの。早い話、素人に練習不足がありありと判るなんてプロのすることじゃない。

がっかりした第一曲目だったが、ヴェーベルンの弦楽作品になると、比べものにならない緊張感。あまりの差に唖然とする。弦楽四重奏を拡張して補強した効果がはっきりと判る作品だ。

次のドヴォルザークはまた管楽器セクションなので不安があったが、こちらは随分とまとも。ドヴォルザークはオーボエがリードする楽曲なので、シュトラウスのように空中分解せずに済んだのだろう。逆にシュトラウスは13の楽器が対等に位置づけられているから、面白みを引き出すのは並大抵ではないということかしら。

続くエルガー、こちらも弦楽器セクションが大健闘、なかなかいい曲だ。大山平一郎さんは元はヴィオラ奏者、きっと弦楽器には注文が多いのではないかと想像する。

最後のラヴェル、これはまずまずの演奏かな。管と弦を別々に聴き、それを最後にミックス、こういうプログラムだと両者の優劣が白日の下に晒される感がある。オーケストラにとっては怖いプログラムだ。それに挑戦した志は多とするが、如何せん、最初の失点が最後まで響いて、トータルとしてはどうかなというコンサートになる。

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