エリシュカ/大阪フィル定期 ~ あの感動をもう一度
2008/9/19

南岸を台風が通り過ぎ、近畿地方への直撃は避けられたようだ。通勤時の駅では、「台風が接近しますと、列車の運転を見合わせることがありますので、お早めにお帰りください」というようなアナウンス。ところが一向に雨風が強くならず、午後からは青空がのぞくという状態に。

大阪フィルの事務局に電話したら当日券も残っているようなので、連日のシンフォニーホールへ。オペラならともかく、オーケストラで同プログラムの連チャンは初めてかも。

私の隣に残っていた二階最後列の2席も開演前に埋まり、パイプオルガンの前に少し空きが目立つ程度に。音楽監督以外のときでは珍しいこと。昨夜、大阪フィルのファンサイトに、一聴の価値ありと推薦した影響があるのかどうか、まあ、一人ぐらいは騙されたと思って来てくれる人がいて、なおかつ感動してもらったら、そんな嬉しいことはない。自身も責任を感じてというわけでもないが…

演奏は初日と同様、大変に充実していた。大きく解釈が異なるところはない。二日目は初日よりも精度が増した感があるが、その分初日の生々しさが薄らいだかも知れない。それにしても、素晴らしい演奏。楽章のインターバルの雰囲気が普段と全く違った。ここぞとばかりの咳の音も全く聞こえなくて、音楽に打たれたという空気に包まれていることを感じた。

ヤナーチェクが突出していることは言うまでもないが、ドヴォルザークも、モーツァルトも、凡庸な演奏とは一線を画している。細部の美しさと全体の構成力が見事にバランスしているのは、とても心地よいものだ。

足が不自由なのに、初日を上回る舞台袖との往復、最後は指揮台の周りの譜面台と椅子をオーケストラメンバーが後ろに下げてスペースを作り、エリシュカ氏ひとりを中央に立たせるという図。人気の音楽監督に勝るとも劣らない盛り上がりだった。

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