大阪クラシック@リーガロイヤルホテル 〜 ベートーヴェンもいろいろ
2018/9/11

地下鉄の駅に置いてあった「大阪クラシック」の冊子、行けそうなのはどれかなとパラパラと捲る。9月11日火曜日、この日は午前中の勤務なので午後ならOK、しかも甲子園球場のナイターのチケットを格安で入手したばかりだ。ちょうどいい時間つぶしにもなるぞ。

全81公演中の第30公演、15:00開演予定、大阪中央郵便局留の野球チケットを引き取り、リーガロイヤルホテルに向かって中之島を歩いていく。この界隈で働いていた頃とはだいぶ風景も変わった。ホテル内の結婚式場、ザ・クリスタルチャペルが会場、早い人たちがいて、座席は既に塞がっており立見となる。ここで待ち合わせしていたカミサンも前のほうで立見だ。

ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第4番変ロ長調作品11「街の歌」
  ヴァイオリン:久貝ひかり
  ファゴット:日比野希美
  ピアノ:山中歩夢

本来の編成は、クラリネット、チェロ、ピアノということらしい。私は聴いたことがないので、オリジナルがどうだとかは判らない。クラリネットがヴァイオリンで、チェロがファゴットに替わったんだろうか。あるいは逆かな。まあ、この時代の室内楽曲だから、プライベートな空間で演奏者の都合でいかようにも代替されたのだろう。聴いていてもプロフェッショナルでなければ演奏困難な曲でもなさそうだ。そういう点では大阪クラシックのプログラムとして、気のあったオーケストラメンバーが集まって演奏するのに好適なものかも知れない。演奏も和気藹々とした感じで好ましい。これは強面のベートーヴェンじゃない。小さい子連れもあって時々奇声を上げたりするが、無料コンサートなんだから、目くじらを立てることもなかろう。

開演前から立見なのでいささか疲れる。と思ったら、開演前にプロデューサーの大植英次氏が登場、久しぶりに氏の姿を見る。大阪フィルの音楽監督を辞めてからの活動はあまりパッとしない印象だが、この「大阪クラシック」を続けているのは立派だ。今はもうこのホテルに住んではいないのだろうと思うけど。
 相変わらず大植さんのトークは聞きづらい。会場のチャペルの音響がライブ過ぎるのか、もともとの口跡の悪さか、後ろのほうで聞いていると何をしゃべっているのかさっぱり判らない。ひとしきり挨拶のあと、ピアノソロでシューベルトの「アヴェ・マリア」、そしてホテル支配人との掛け合いとなる。全部の公演に足を運んでいるのかどうかは知らないけど、サービス精神の旺盛な人だ。

1時間足らずの立見だけど、やはりくたびれる。大阪駅までホテルの無料シャトルバスで向かい、エキマルシェでお弁当を仕入れ、阪神電車で甲子園へ。駅前のイオンで持ち込み缶ビールを買ってレフト側外野席。甲子園球場の騒々しさにカミサンは驚く。「テレビだと球場内の音はかなり絞っているからね」と私。チャペルでの室内楽のあと、トラキチで溢れた甲子園のスタンドだから、そのギャップは大変なもの。それはともかく、長い試合の外野ベンチは疲れる。腰の具合もちょっとヘンだ。でも、九回二死からの逆転劇に、前の席の見知らぬドラゴンズファンのおねえさんとハイタッチ。

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