新年、ようやく日常に復帰
2007/1/1

夢のような9日間が過ぎて、日本に戻ればクリスマス、そして時差ぼけも取れたかと思うと年が改まるという慌ただしさだった。いちばん最近に海外に出たのは8年前のオーストラリア、ヨーロッパは12年前なので、ずいぶんブランクがあった。今回、思い立ったのは勤続30年の休暇があるということがきっかけ。お盆と正月以外にまとまった休みが取れない時期が続いたから、今を逃せば次の機会はいつか判らないということもあった。

ぼんやりと頭の中あった海外旅行が具体化に向けて動き出したのは、ニューヨークのメトロポリタンオペラの公演案内のDMを受け取ったとき。もし、行くとしたらどの時期がいいかな、面白そうな演目が続くときで、仕事が忙しくない時期、なかなかパズルの組み合わせがうまくいかない。

そこに目にしたのが無料雑誌「ぶらあぼ」10月号の海外公演情報、「あっ、この12月中旬からの一週間、ここだ!」と、日本で唯一のヨーロッパ個人音楽ツアー専門の「オペラツアーズオルフェウス」にコンタクト。メールのやりとりを重ね、あれよあれよと言ううちに、7泊9日4か国5都市7演目8フライトと、考えてみれば随分とハードなスケジュールができあがった。

狭いヨーロッパとはいえ、ほぼ毎日の移動、オペラに興味のない他人が見たら気違い沙汰かも。しかし、とにかく目的はオペラ、他のことには極力気をとられることなく過ごしたおかげか、満足のいく旅行となった。天候も穏やかと言っていいほどで、道中、多少のフライトの遅れとかはあったものの、大きなトラブルもなく、無事帰国。もっとも、最後に荷物の関空への帰国が2日遅れになるという事件が。まあ、これも手ぶらで帰宅できてラッキーというところ。現地での積み込み漏れかと思うが、私は2度目の経験だ。いずれもルフトハンザ、前回は10年以上前、パリ発フランクフルト便だった。どうも、LHとは相性が悪いのかも。

久しぶりのヨーロッパだったが、また行きたくなりそう。今度は駆け回らずに、もう少し、ゆとりをもって。現地で観た公演は以下のとおり。

12/16 チューリッヒ歌劇場 R.シュトラウス「ナクソスのアリアドネ」
 12/17 チューリッヒ歌劇場 ヤナーチェク「利口な女狐の物語」
 12/18 マドリッド・王立劇場 オッフェンバック「ホフマン物語」
 12/19 ザンクト・ガレン劇場 ヴェルディ「エルナーニ」
 12/20 ウィーン国立歌劇場 グノー「ロミオとジュリエット」
 12/21 ウィーン国立歌劇場 ヴェルディ「ドン・カルロ」
 12/22 ミラノ・スカラ座 ヴェルディ「アイーダ」

海外旅行は慣れているつもりが、やはり余計なものを持って行ってしまった感じ、身軽に行動できるのが一番だ。お役立ちグッズはこの写真のもの。スーツはオペラの時だけだから、一着でよかったなあ。それ以外はナイロンの綿入りジャケット、皺にならないし暖かい。いざとなればこれでオペラハウスにも入場できる。メールやHP制作のためのパソコンは必須、空港やホテルでけっこう無線LANが入る。ビジネスクラスなら付いて来るけどエコノミーだと機内持込のスリッパも必須、ホテルでも役に立つ。そして、スーツケースは20kgの重量制限もあるので軽量小型に限る。旅行前にオークションで購入したリモワのサルサモデル。ただし、ルフトハンザでは同じスーツケースが多いから識別用の派手なステッカーが必要。
 とまあ、こんな道楽ツアーを許してくれたカミサンに感謝。もちろん、お土産は高くついたが。

そして、新年、やはり初詣。午後おそく春日大社に向かったのはいいが、予想外に混んでいて駐車場が空きそうもない。断念しての帰り道、歌姫神社にお参り。大晦日から元旦にかけては参拝客も多かったんだろうが、夕方とて、焚き火の番をしている近所の人が二人いるだけ。カミサンと長男と三人で、静かな初詣となる。

ここは、正式名は添御縣坐神社(そうのみあがたにいますじんじゃ)、自宅のもっと近所にも同名の神社があり、何年か前にお参りした。大和から山城に向かう歌姫街道沿いにある。境内にはここを訪れたこともあるらしい菅原道真の「このたびは 幣もとりあへず 手向山 もみじの錦 神のまにまに」という歌碑が。年末から続いて今年は正月からオペラ三昧、偶然とはいえ、歌姫神社に参拝というのも何かの巡り合わせかな。

ジャンルのトップメニューに戻る。
inserted by FC2 system